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ロボットエンジニアとはどんな仕事?仕事内容や給料、ロボットエンジニアになるための方法などを徹底解説

2025/10/15

製造業の自動化から介護現場の支援まで、私たちの生活のあらゆる場面でロボットが活躍する時代が到来しています。その開発を支えるロボットエンジニアは、機械工学、電気工学、情報工学を横断する高度な専門職として注目を集めています。本記事では、ロボットエンジニアの具体的な仕事内容から年収事情、キャリア形成の方法まで、この職業の全体像を詳しく解説します。

ロボットエンジニアが担う仕事内容と役割

ロボットエンジニアは、産業用ロボットから家庭用ロボットまで、幅広い分野でロボットの設計・開発・運用を担当する技術者です。単なるプログラマーやメカニックエンジニアとは異なり、機械・電気・情報の3つの技術領域を統合的に扱う「メカトロニクス」の専門家として、現代社会の自動化・省力化を支える重要な役割を果たしています。

産業用から家庭用まで広がる活躍フィールド

ロボットエンジニアが活躍する領域は、製造現場から医療、サービス業、そして一般家庭まで多岐にわたります。

製造業では、自動車工場や電子部品工場において、溶接や組み立て、検査工程を担う産業用ロボットの開発が中心となります。日本の産業用ロボットメーカーは世界市場で高いシェアを誇り、グローバルな競争力を持つ分野として知られています。

医療分野では、外科手術を支援する手術ロボットの開発が進んでいます。医師の手の震えを抑制し、より精密な手術を可能にするこれらのロボットは、高齢化が進む日本において今後さらなる需要拡大が見込まれる領域です。

サービス業では、レストランでの配膳ロボットやホテルでの案内ロボット、さらには介護施設での移乗支援ロボットなど、人間と直接やり取りをするロボットの開発が活発化しています。

一般家庭向けには、掃除ロボットをはじめ、コミュニケーションロボットや教育支援ロボットなど、日常生活を豊かにする製品が次々と生まれています。

要件定義から保守まで一貫して関わる開発プロセス

ロボットエンジニアの業務は、企画段階から製品化後のメンテナンスまで、開発ライフサイクル全体にわたります。

開発の第一段階である要件定義では、顧客のニーズを詳細にヒアリングし、実現すべき機能や性能を明確化します。製造現場であれば生産効率の向上や安全性の確保など、現場特有の要求を技術仕様に落とし込む作業が必要となります。

設計・開発段階では、機械的な構造設計、電子回路の設計、制御ソフトウェアの開発を並行して進めます。多くの場合、センサー系、制御系、駆動系といった専門チームに分かれて作業を進め、各要素を統合してロボットシステムを構築していきます。

試作機が完成すると、様々な環境条件下での動作検証を行います。温度や湿度、振動などの環境変化に対する耐性、長時間運転での安定性、安全基準への適合性など、多角的な評価を実施します。

製品化後も、定期的なメンテナンスや故障対応、ソフトウェアのアップデート、新機能の追加など、継続的なサポート業務が続きます。

機械・電気・ITを融合させる複合的な技術領域

ロボットエンジニアに求められる技術領域は、機械工学、電気・電子工学、情報工学の3分野にまたがる複合的なものです。

機械工学の観点では、ロボットの骨格となるフレーム設計、関節機構の設計、材料選定などの知識が必要です。強度計算や振動解析、熱設計なども重要な要素となり、CADを使った設計図面の作成スキルも欠かせません。

電気・電子工学の領域では、各種センサーからの信号処理、モーターやアクチュエータの制御回路設計、電源系統の設計などを担当します。ノイズ対策や安全回路の設計など、実装面での細かな配慮も求められます。

情報工学の分野では、ロボットの動作を制御するプログラミング、画像認識や音声認識などのAI技術の実装、ネットワーク連携によるIoT化などを手がけます。

近年では特に、深層学習を活用した自律制御技術の実装が重要性を増しており、最新のAI技術への理解も不可欠となっています。

ロボットエンジニアの給与の実態

ロボットエンジニアは、その専門性の高さと人材の希少性から、エンジニア職の中でも比較的高い給与水準を誇る職種です。ただし、経験年数や所属企業、担当業務によって大きな幅があるのも事実です。

新卒・未経験は年収300万円台からスタート

新卒でロボットエンジニアとして就職する場合、初任給は月給25万円から35万円程度が一般的で、年収換算では300万円から420万円程度となります。

これは日本の大卒初任給の平均と比較してやや高い水準にあり、専門職としての待遇が確保されていることを示しています。

未経験から中途採用でロボットエンジニアを目指す場合も、初年度の年収は300万円台となることが多いようです。完全な未経験者を採用する企業は限られますが、関連分野での経験があれば、より高い条件での採用も期待できます。

ただし、スタート時点の給与が低めであっても、実務経験を積むことで着実に収入アップが見込める職種であることも特徴的です。

経験を積めば年収1000万円超えも十分可能

ロボットエンジニアは、経験とスキルの向上に伴って大幅な年収アップが期待できる職種です。
転職エージェント大手のJACリクルートメントの調査によると、ロボットエンジニアの平均年収は約818万円と報告されています。

出典:JACリクルートメント「ロボットエンジニアの転職事情」

30代で年収850万円を超える事例も珍しくなく、実力次第では若い世代でも高収入を実現することが可能です。
企業規模による違いも顕著で、大手メーカーでは安定した昇給制度により着実な収入増が見込める一方、スタートアップ企業では成果次第で急速な年収アップも期待できます。
また、外資系企業と日系企業では給与体系に差があり、外資系企業の平均年収が842万円であるのに対し、日系企業では650万円程度という調査結果もあります。

スペシャリストや管理職なら年収1300万円以上の事例も

ロボットエンジニアのキャリアの頂点では、年収1300万円を超える高額報酬を得ている事例も存在します。
厚生労働省の職業情報提供サイト「jobtag」によると、機械設計技術者(ロボット開発技術者を含む)の平均年収は2025年8月時点で約669万円となっていますが、これはあくまで平均値です。

出典:厚生労働省「職業情報提供サイト(jobtag)」

管理職クラスになると平均年収は上昇し、部長級や研究開発部門長クラスでは1000万円台後半の年収も珍しくありません。
特定の技術領域で突出した専門性を持つスペシャリストや、大規模プロジェクトを統括するプロジェクトマネージャーなど、希少価値の高い人材には相応の報酬が用意される傾向が強まっています。

ロボットエンジニアになる方法

ロボットエンジニアを目指すルートは多様化しており、理系出身者だけでなく、文系出身者や他業種からの転職者にも門戸が開かれています。重要なのは、必要な知識とスキルをどのように身につけていくかという戦略です。

理工系卒が王道だが文系・未経験でも可能

ロボットエンジニアへの最も一般的な道筋は、大学や大学院で機械工学、電気電子工学、情報工学などを専攻し、新卒でメーカーのロボット開発部門に就職することです。

理工系の教育を受けることで、ロボット開発に必要な基礎理論を体系的に学ぶことができ、就職活動でも有利に働きます。

しかし、文系出身者や異業種からの転職者にもチャンスはあります。人材不足を背景に、多くの企業がポテンシャル採用に前向きになっており、「未経験歓迎」の求人も増加傾向にあります。

ただし、完全な未経験から即戦力として活躍することは困難なため、独学や専門スクールでの学習により、最低限の基礎知識を身につけておくことが重要です。

また、まずはシステムエンジニアや電気系技術者として経験を積み、段階的にロボット分野へ移行するというキャリアパスも現実的な選択肢となっています。

情報処理技術者試験やCAD利用技術者試験が有利

ロボットエンジニアを目指す上で、関連資格の取得は知識の証明として有効です。

特に推奨される資格として、国家資格である「情報処理技術者試験」があります。基本情報技術者や応用情報技術者の資格は、プログラミングやシステム設計の基礎知識を証明するものとして評価されます。

「CAD利用技術者試験」も重要な資格の一つです。ロボットの機構設計では必須となるCADソフトの操作スキルを認定するもので、2級で基本操作、1級で応用的な設計能力を証明できます。

その他、「機械設計技術者試験」や「電気主任技術者試験」なども、それぞれの専門分野での知識を証明する資格として有用です。

これらの資格取得は、知識習得の目標設定としても機能し、体系的な学習を進める上での指針となります。

関連分野での経験を活かしたキャリアアップも

現在、別の技術分野で働いている人が、その経験を活かしてロボットエンジニアへ転身することも可能です。

ソフトウェアエンジニアであれば、プログラミングスキルやシステム開発の経験がロボットの制御ソフトウェア開発に直接活かせます。

機械設計エンジニアなら構造設計や材料選定の知識が、電気エンジニアならセンサー回路やモーター制御の経験が、それぞれロボット開発の重要な要素として評価されます。

最近では、AIエンジニアやデータサイエンティストからの転職も増えており、機械学習や深層学習の知識を持つ人材は特に歓迎される傾向にあります。

重要なのは、現在の専門性とロボット開発の接点を見出し、それを強みとしてアピールすることです。

ロボットエンジニアが描けるキャリアパスと展望

ロボットエンジニアのキャリアは、技術の深化と市場の拡大により、かつてないほど多様な可能性を秘めています。社会的なニーズの高まりと技術革新の加速により、この職種の将来性は極めて明るいものとなっています。

スペシャリストからプロジェクトマネージャーまで多彩な選択肢

ロボットエンジニアのキャリアパスは、大きく技術専門職と管理職の2つの方向性に分かれます。

技術専門職の道では、特定の技術領域を極めることで、シニアエンジニアからプリンシパルエンジニア、さらにはフェローといった技術職の頂点を目指すことができます。

AI統合技術の専門家、制御アルゴリズムのスペシャリスト、機構設計のエキスパートなど、自身の強みを活かした専門性を追求することで、その分野の第一人者として認められる存在になることも可能です。

一方、管理職の道では、プロジェクトマネージャーとして開発チームを統括し、さらには部門長として組織全体を率いる立場へとステップアップしていきます。

技術的な知識に加えて、リーダーシップや交渉力、経営的な視点も求められますが、より大きな影響力を持って事業に貢献できる醍醐味があります。

この他にも、研究機関への転身、海外企業での活躍、さらには起業という選択肢もあり、個人の志向や能力に応じて多様なキャリアを描くことができます。

人手不足とAI進化が後押しする高い将来性

日本の少子高齢化による労働力不足は、ロボットエンジニアにとって大きな追い風となっています。

製造業、物流、介護、農業など、様々な産業分野で人手不足が深刻化する中、ロボットによる自動化・省力化は待ったなしの課題となっています。

政府もロボット産業の振興に力を入れており、研究開発への補助金や規制緩和など、様々な支援策が講じられています。

同時に、AI技術の急速な進化により、ロボットの能力は飛躍的に向上しています。画像認識、音声認識、自然言語処理などの技術革新により、より高度で柔軟な動作が可能となり、適用領域が急速に拡大しています。

このような背景から、ロボットエンジニアの需要は今後も増加の一途をたどることが予想され、安定した雇用と高い報酬が期待できる職種として位置づけられています。

常に学び続けることで広がる活躍の場

ロボット技術は日進月歩で進化しており、エンジニア自身も継続的な学習が不可欠です。

新しいプログラミング言語やフレームワーク、最新のAI技術、革新的なセンサー技術など、常に新しい知識を吸収し、実践に活かしていく姿勢が求められます。

企業も「自走力」を持つ人材を高く評価する傾向にあり、自発的に学習し、新しい技術にチャレンジする姿勢は、キャリアアップの重要な要素となっています。

技術セミナーへの参加、専門書の購読、オンライン学習の活用など、様々な方法で知識をアップデートすることで、常に最前線で活躍し続けることができます。

また、異分野の技術を学ぶことで、新たなイノベーションを生み出す可能性も広がります。例えば、バイオテクノロジーとロボット工学の融合、量子コンピューティングとロボット制御の組み合わせなど、境界領域での活躍も期待されています。

ロボットエンジニアへの第一歩を踏み出すために

ロボットエンジニアという職業は、高度な専門性が要求される一方で、社会に大きく貢献できるやりがいのある仕事です。未経験からでも、計画的な準備と継続的な努力により、この分野でのキャリアを築くことは十分に可能です。まずは基礎知識の習得から始め、資格取得やプロトタイプ製作などで実力を証明し、関連求人にチャレンジしてみることが重要です。そして何より、ロボット技術への情熱と、学び続ける姿勢を持ち続けることが、成功への鍵となるでしょう。

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